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2018.08.02.

東京の地価はなぜ高いのだろうか?

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東京で土地を持っているというと、それだけで「資産家なんだ!」と言われるでしょう。

土地の値段は地域によって大きく異なり、田舎に行けばだだっ広い畑つきの家がアルバイトの年収くらいで買えてしまうこともあります。一方、東京では畳半分ほどの広さで数千万円もする土地が珍しくありません。どうしてそんなにお高いのか……。ちょっと調べてみました。

繁華街は世界○位!東京の地価は世界屈指

土地の値段は地価と呼ばれ、いろいろな統計で示されています。たとえば東京都の地価2017年・基準地価と公示地価の平均)の平均は1平方メートルあたり約94万円です。全国平均は約17万円なので、なんと5倍以上!2位の大阪府でも約27万円ですから、都道府県のなかで、東京だけ飛び抜けて高いことがわかります。

ちなみに、日本一高値の土地は銀座5丁目にある山野楽器銀座本店の土地で、1平方メートルあたり5050万円2017年の公示地価)もするのだとか。前年は4010万円だったので、たった1年で25%も値上がりしたことになります。ただでさえ高いのに、価格の上がり方も尋常ではありません!

急増する訪日外国人に人気が高いこのエリアでは店舗の収益が大きくふくらんでいることや、周辺の再開発が急ピッチで進んでいることなどから、高く評価されている模様です。

同じような状況が他のエリアでもしばしば見られる東京の地価は、世界でも屈指の高さです。アメリカの不動産会社クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドが発表したデータによると、繁華街の賃料では銀座は世界第6位にランキングされています。賃料を基準にしたデータなので土地の単価ではないのですが、お店などが並ぶ商業地の地価は「その土地でどれだけ稼げるか」が基準になるので、土地の価値を示すデータと考えてよいでしょう。

地価ってそもそもどうやって決まるの?

そもそも地価はどのような仕組みで決まるのでしょうか。たとえば電化製品や自動車などの商品には多くの場合、メーカーの希望小売価格が設定されていて、たいていはそれに近い価格で売買されます。

ところが土地にはそういった標準的な価格がありません。たとえば電化製品は型番が同じであれば性能が同じで、価値に違いはありません。しかし、土地には二つと同じものがないですよね。このため、土地には標準的な価格がないのです。

土地の価格はそれぞれ、売りたい人と買いたい人が交渉して決めることになっています。したがって、欲しい人が多いのに市場に出てくる物件が少ないエリアほど、高い価格で取引されるのです。

人が土地を欲しがるのは、そこで商売をしたり住まいを建てて住居として利用したりしたいからです。多くの人が密集している地域ほど、商売で得られる利益は大きくなるので、それだけ「高値でも買いたい!」と希望する人がたくさんいます。

一方で土地には限りがあり、欲しい人がたくさんいるからといって市場に出てくる量を増やすことはできません。多くの人が欲しがる地域ほど、市場に物件が登場するとすぐに売れてしまうので、常に供給が不足しがちです。

上図のように、商売で大きな利益を見込める銀座の土地は欲しい人が多いため極端に高く、その他の地域は比較的落ち着いた価格になります。

東京には201712月時点で、日本の人口の約1割にあたるおよそ1376万人もの人が暮らしています。一方、東京都の広さは日本全体の0.5%程度にすぎません。狭い地域に多くの人がひしめき合っているので、地価がとんでもない高さになるのです。

参照URL
http://www.tahara-kantei.com/column/column1542.html
https://tochidai.info/area/ginza/
https://tochidai.info/area/omotesando/
https://tochidai.info/area/hiroo/
https://tochidai.info/area/asakusa/

なぜそんなに高いの? そのカギは歴史に?

東京の地価が高額になったにはきっとワケがあるはず……。というわけで、まずは東京の歴史を紐解いてみましょう。東京が日本の首都になったのは、みなさんご存じの通り江戸時代です。もともとは東海地方出身の戦国大名だった徳川家康が、現在皇居がある場所に江戸城を建て、江戸を政治の中心に定めたのが始まりとされています。

家康が江戸を首都にしたのはなぜでしょう。いろいろな理由が挙げられるなかで、「使い勝手がよかった」というのも有力な説のひとつです。広い関東平野は開発する余地がたっぷり!大きな川があるので農耕や水運にも便利。さらに東京湾に面しているため、海運の便も良好です。そういった利点に注目して、江戸を首都にしたのではないかといわれています。

また、この他にもいろいろな考え方があります。たとえば陰陽道や風水的な発想で見ると、江戸の地形にはよい「気」が集まりやすい特徴があるそうです。家康のブレーンだった天台宗の僧侶・天海がそういったポイントを重視して、江戸を首都にするよう勧めたのだとか。真偽のほどはさておき、いろいろな意見を集めた上で、家康が最適な場所を選んだのは間違いありません。

国策で進められてきた東京への一極集中

江戸は武家政治の中心ではあったものの、経済の中心は当時も大阪にありました。そのため、江戸の人口は明治中期まで大阪やコメどころである新潟県より少なかったのです。その後は「欧米に追いつくためには東京に政治・経済を集中させて、効率よく発展させる必要がある」という国の考えから一極集中が進み、現在に至りました。

ワシントンとニューヨーク(アメリカ)、北京と上海(中国)、ベルリンとフランクフルト(ドイツ)など、多くの国では政治・経済の中心都市を別立てにしています。1つの都市に機能を集中させないことで、地域格差を抑えやすくなりますが、その逆をいく日本では1990年代以降、もともと大阪を本拠とする大企業が本社を東京に移すケースも増えています。

住友商事などの大手商社をはじめ、日清食品、サントリー、三井住友銀行などなど、大きな会社がこぞって東京に移転したのはよく知られている通りです。その結果、東京に集中する情報や仕事を求めて、国内のあちこちから人や会社がさらに集まるという状況が今も続いています。

2020年に向けてヒートアップする?ちょっと落ち着く?

多くの人にとって気になるのが、「今後はどうなるの?」というポイントでしょう。株高やインバウンド景気の盛り上がりなど、景気のいい話題が尽きないなか、東京の地価は近年、右肩上がりで急上昇してきました。

一般には2020年に開催される東京五輪までこの勢いが続くと言われていますが、「ちょっと過熱しすぎでは?」という声も聞こえてくるようになりました。たとえば不動産投資では物件価格が高騰しているため、利回りが低下していることから「これからは地方の物件」などと言う人もいます。

その一方で、香港などアジアの大都市に比べると、まだまだ安価で利回りもいいため、海外からの投資が期待できるという声もあります。一極集中には問題もありますが、東京が活気にあふれ、海外の投資家から魅力的な都市と見なされているのは事実です。いつか調整局面がくるものの、世界の経済が今のような好調を維持する限り、地価は今後も堅調だろうと考えるのが妥当でしょう。

まとめ

土地のお値段には経済的な事情だけでなく、歴史や政治など、いろいろな要素が関係しています。日本の首都である東京の地価は、この国の価値を示すものと言っても過言ではありません。そんな風に考えながら数字を見ると、今までとはちょっと違って感じられるかもしれませんね。

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